2021-04-19

昔はライブレポ真面目に書いてたなぁ。とか思うわけですが、各メディアの即時性の高いものが増えたので、なんか書く気力がなくなって久しいわけです。
それに、LUNA SEA関係だととあるtwitterアカウントがガチすぎるファン目線のレポートツイートを連投するから、昔のようなブログのニーズもないだろうなという気もするんです。

ただ、今回については、ちょっと思うところもあるのでまとめておくかなと。

12月に真矢のCovid-19罹患による延期という形で、3か月遅れになった公演。
そもそも去年の2月からのツアーも2月後半の日程以降は止まったままで、再度の延期日程が設定されるなんて状況も発生中。
正直、このタイミングでやる公演で位置づけをどうするのかも難しいよなと思うわけ。

それに、予防等に関する各種対応で、従来のステージプランなんかも見直さざるを得ないという状況。
いろんな意味で頭痛い話だよなと。

そんなもんで、今回はCovid-19対応なんかも含めて、どういうことが現地で起きてたか。
あと、今後いろんな意味で危惧されそうなことをまとめますよと。

1.Covid-19対策

まず、大前提となるCovid-19対策で、客席は収容人数の半分に制限されている状態。

客席は1席空ける形となっていたものの、アリーナの座席はそのまま配置。
武道館でクレイジーケンバンドが何かの式典かよという椅子の配置をしていたけど、そうではなく普通に並べてある状態だったから、荷物置きには困らなかったのはありがたかった(そういうものではないのは重々承知してるけど)

また、換気の徹底とかもあってなのか、開放部分が多いのと、ウィルス付着を回避するってことなのか、反響吸収や外部の明かりが入るのを防ぐ意味で使われてたカーテン類が皆無に近い。
なお、換気は第1部と第2部の中間だけでなく、アンコールの裏でも冷気が入ってたことからすると換気をしていた気がする。音漏れ大丈夫だったのかな?

2.ステージ構成

すごくシンプルとしか言葉がない。
というか、シンプルすぎて若干引くレベルで、運営等も含めていろいろと心配になれる状態。

過去のさいたまスーパーアリーナ公演の場合、ステージ後方に演出用のビジョンが複数設置されているのが定番であった上、全周位に客席を配置していたが、今回はステージ後方の席もない。かといって、ステージ後方にトラスを組んで照明の数を増やすのではなく、既存のアリーナ内の通路と手すりに照明機材を設置して、暗幕を貼ってない。ビジョンも上手と下手の2基だけで、他に映像を出すようなものもない。ここ数年の流れから考えると、非常にシンプルというか、何もない。

こんなシンプルなステージは覚えがないんだけど…。
逆に言えば、客席後方からの見える見えないの議論は横において、視覚的なもので魅せる必要性はないというメンバーの覚悟みたいなのもあった…か?

結局、2基のビジョンでもVJ的な映像なんかを流すこともなく、2日間を終えていて、本当にシンプルな形に終始。
ただ、レーザービームとLEDの照明を中心に据えて、それ相応に演出ができることも明示してしまったことは、ポジティブにとらえるとすごいって話なんだけど…。

3.音響

ぶっちゃけ、どういう調整をしたのかなという疑問が一番浮かんだというか、どーしてこうなったと。

初日にアリーナ前方、2日目に下手スタンドという席だったことでの感覚的な差があった可能性も否定はしない。
だけど、

  • 初日は低音がろくに聴こえない、響かない。
  • 2日目はゲイン振り切るんじゃないかって爆音状態

という両極を見せられると正直よくわからない。セットリストだって大きく変えたわけでもないというのに…。

まず、浮かんだのが壁面に暗幕を張らなかったことと客席の収容人数の減少の影響。
暗幕を使うことで、音の跳ね返りを抑制するのと同じで、客だってそりゃ柔らかいし反響しないんだからって話なんだけど、結果的に音が乱反射してる様子も。

LUNA SEAの場合、水素燃料電池の電源利用で音響コントロールが面倒なことになっているのに、さらに別のコントロールも必要になってたんじゃないのかと、現場レベルの別の心配が脳裏をよぎったけど、不思議だったのは、その辺にとても敏感なメンバーが、ブチ切れている様子もそんなに見えなかったこと。
もしかして、客席への出力の問題だけだったのかも?
それでも2日目の後半にはこの環境での最適解はほぼ見つけていたようで、最後は安心して聴いてられたのも事実。

やっぱ、小松さんのチームってすごいよ…。

4.公演として

結果的に、前半がCROSSのショーケース的な形で、第2部で既存曲で盛り上げるという従来の形に近い感じもしたけど、第2部でCROSSの楽曲を入れなかったということでコントラストがすごくはっきり出た印象。
また、このご時世ってこともあるだろうけど、初日と2日目での楽曲差異があまりなかったなという印象。
第1部と第2部ともに3曲入れ替えたってことで考えれば、妥当なのかもしれないけど、第2部のLOVELESSが2日連続だったのは、いろいろと大変なのかなと思わないでもなく。

2部構成になったことで、ドラムソロがなくなったのはある意味妥当な選択とはいえ、実質その時間となっている幕間にthe one -crush to create-突っ込むのはどうなの。
時間計算しやすいのかもしれないけど、そこでメンバーの生ではない音を聴くのは正直きつかった…。

あと、Covid-19対応でWISHの銀テープがなくなったこと、シンガロールがなくなったことでステージをしっかりと見ることもできたというのは個人的にはありがたかったかも。

しかし、今回のがスタンダードになってくとなると、いろんなショーの作りこみ方が変わってくるんだろうってことも想像に難くない。
あの換気の間をどう使うのかは、今後の楽しみになりそう。

5.これからのお話

去年からの延期された公演について、中止による返金対応は行わないとの宣言が明確にされたが、その実施可能性はどこなのか。

2部構成での運用というのがある意味で形として成立したことを踏まえれば、いろんな意味での可能性を導き出せたという気もする。
同じ音楽でもクラシックなどでの制限が緩和されるタイミングとの兼ね合いもあるだろうが、その制限解除後になるのかその前という可能性もあり得るのかは別の話かもしれない。
そこで、どういう形での公演が可能なのかはある意味で楽しみだが、それを堂々と言えるのはSLAVEとの関係性ということなのだろうか。

ただ、現状での第n波がという形で、緊急事態宣言などが何度も出されてる状況で、強行開催できる可能性はどの程度あるのだろうか?
ここまでで売ってしまっている以上、そのチケットの返金をしない選択を考えるのは、ある意味で勇気のいる潔い行為なのだが、先の見えない債権みたいなものになりかねないのも事実。
いろんな可能性を模索するってことなんだろうけど、実際のところ、期待していいのかが全くわからない。

これをまとめている今だって、5月の有明公演を強行なんて賛否どころじゃないだろうと思うわけですし…。

6.今回の構成を改めて振り返る

今回の公演のポイントをまとめると、

  • 音響の制御(≒反響軽減)などが難しい場所でのテストケース
  • レーザーとLEDを中心とした照明機材のみでできる演出の実験的運用
  • シンプルでありながら最大限、その特徴を出すことができる演出の模索

ってことになるんだけど、この条件で思い出すものが一つ。

  • 夏の国際的なイベント
  • すごーく開放的な屋外なんだけど構造物が複雑になっている競技場
  • いろんな機材を追加で設営しにくい場所

どっかでもめまくってるものの、この辺のテストケースやってたんじゃないですかね?

 

ってことで・・・、

照明の湯浅さんと音響の小松さんのチームの今後の活躍を祈念しております(何)


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